レモングラス
イネ科
〜レモンの香りのアジアンハーブ〜
外見はススキにそっくりなので、花も実もつけませんが、細い葉を手でよくもんだり、葉の切り口の香りを嗅ぐと、その名のとおりレモンそっくりの爽やかな芳香が広がるハーブです。
レモングラスは、インド南部およびスリランカ産の植物で、世界中の熱帯地方で栽培されています。インドの伝統医学アユールヴェーダでは、熱を下げ、疲れをとり、感染症の治療に有効な植物として重視されています。沖縄に渡来した時期は不明ですが、この地の気候風土に適しているせいか、また害虫もつきにくいため、沖縄では特別な手入れもなく、容易に栽培できます。
もっともポピュラーな使い方としては、葉や茎を刻んだものをハーブティにします。ドライハーブも手軽に手に入りますが、風味はの良さは、フレッシュハーブティーの方が優れています。消化不良に効果があるほか、胃腸の筋肉を弛緩させて痙攣などの痛みを和らげてくれます。リフレッシュ作用もあるので、スポーツ後の疲労回復、仕事中の気分転換にもぴったりです。その他、貧血の改善、血行促進といった効用も報告されています。お湯を注ぐ前に、葉を小さく切ったり、葉や茎をよく手でもむのがコツです。香りが一層引き立つからです。
さらに、料理の香りづけ、隠し味としても、インドカレーやタイ料理にはなくてはならない存在です。とくに、世界三大スープの一つとされる「トムヤムクン(タイの海鮮スープ)」では、レモングラスの根元の太い部分を香り付けに利用し、スープのうま味を引きだすために重要な役割を担っています。
主成分は、シトロネラール、ゲラニオール、カンフェン、ジペンテン、リモーネン、メチルヘプテノンなどの精油分で、シトロネラールは蚊などの虫が嫌う芳香成分で、精油は、虫除けスプレーなどにも利用されています。
かつては、レモングラスの精油分が化粧品や石鹸の原料として珍重されていましたが、最近では同様の芳香成分が化学合成できるようになったため、香料としての需要は下がっているとされます。しかし、人間の素肌や環境にもやさしい天然成分が注目される中で、もっと活用したい精油といえるでしょう。
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